Printara · 2026年10月11日公開 · 読了12分
AIで生成したミニチュアをプリントする前に確認すること
まずサイズをミリ単位で設定し、そのサイズで細い部分を確認して、メッシュが閉じた1つのかたまりになっているかを確かめます。あとは通常のレジンの準備です。中空にするのは大きな作品だけ、フィギュアは傾け、サポートは顔に付けず、すべてのアイランドにサポートを付けます。ジェネレーターは画面上で正しく見えるようにモデルを作るだけで、レジンでどこまで細くできるか、サポートがどこに付くかは何も知りません。
チェックリスト
- サイズ。何よりも先に、高さをミリ単位で設定します。28mmや32mmはフィギュアのスケールで、モデルの高さではありません。シリーズによっては目の高さまでで測ります。
- 細い部分。そのサイズで、触角、槍、指のように体から突き出す部分は付け根で約0.8から1mm。全長にわたって体に付いているディテールは約0.3mm。
- メッシュ。閉じていて、1つのかたまりで、ばらばらの破片がなく、ディテールがカラーテクスチャだけでなく形状に入っていること。
- 中空化。28から32mmでは不要。胸像や大きな作品は、壁の厚み1.5から2mm、空洞ごとにビルドプレートの近くに穴を2つ。
- 向き。傾けて、顔と胸をビルドプレートと反対側に向ける。
- サポート。背中、ベースの下、マントの内側に。細かい部分にはいちばん細い接点を。
- アイランドと吸盤。いちばん細いサポートの接点より大きなアイランドには、すべてサポートを付ける。ビルドプレートと反対側に開いた空洞には、必ず空気穴を開ける。
おことわり:最後のセクションで紹介しているAI 3Dモデル生成は、Printaraの製品です。それより前の確認は、どのジェネレーターとレジン用スライサーでも使えます。
1. まずサイズをミリ単位で設定する
STLは数値を単位なしで保存します。スライサーはそれをミリとして読み込み、生成したモデルはツールが決めたサイズで届きます。ファイルを開き、スライサーに表示されるX、Y、Zのサイズを読み取って、ほかのことを判断する前に、縦横比を固定して拡大縮小します。厚みはすべてモデルと一緒に変わります。高さを半分にしてプリントすれば、刃や触角の厚みもすべて半分になります。
28mmや32mmはフィギュアのスケールで、モデルの高さではありません。頭のてっぺんではなく足から目までで測るメーカーもあるので、頭頂まで30mmのフィギュアが28mmのミニチュアとして数えられることもあります。また、現在ゲーム用フィギュアで最も一般的なサイズは32mmです(Wikipedia)。シリーズによって違うので、特定のシリーズに合わせたいときは、そのシリーズのSTLを自分のモデルの隣にスライサーで読み込み、目の高さを比べます。ベース、振り上げた武器、羽、背の高い兜は、どれもスケールに高さを上乗せします。生成したフィギュアの足の裏から目までの高さと、モデル全体の高さを測り、次の式で計算します。
入力する高さ = 目標スケール x モデル全体の高さ / 足の裏から目までの高さ
羽や振り上げた斧のせいでモデル全体の高さが目の高さの1.25倍なら、32mmのフィギュアには40mmが必要です。
ディスプレイ用の作品は事情が違います。54mmや75mm、あるいは1:10の胸像では、どの部分も30mmのときの約2から6倍の厚みになります。細い部分は主な問題ではなくなり、代わりにレジンの量が問題になります。中空化を参照してください。
2. そのサイズで細い部分を確認する
ジェネレーターは画像に見えるものを写し取るので、画像の中で細いものはメッシュでも細くなり、マント、羽、刃は刃物のように薄く先細りしがちです。ミニチュアでは、次の部分を測ります。
- 真横から見た武器の刃、槍や杖の柄、弓の弦
- 指、触角、角、しっぽ、ほつれた髪の束
- 羽の膜と、マントの破れた縁
- 足首など、フィギュアの重さを支える部分
- 腕と胴体のように画像で近くにあった部分の間に、ジェネレーターが残すことのある薄い膜
どこまで細いと細すぎるかは、その部分が造形できればよいのか、その後も壊れずに残る必要があるのかで変わります。FormlabsはForm 4について、0.2mmの壁と、高さ7mmまでの0.3mmのワイヤー(高さ30mmなら0.6mm)を造形できるとしており、同社のグレーレジンを50ミクロンの積層ピッチで使ってテストしています(Formlabsの設計仕様)。これは優れたプリンターで造形できる値です。洗浄、サポートの切り取り、取り扱いに耐えるには、もっと太さが必要です。ホビー用のレジンプリンターでの目安は次のとおりです。
- 全長にわたって体に付いているディテールは約0.3mm:鎧のストラップ、マントのひだ、厚い峰に付いた刃先など
- 体から突き出す部分は、付け根で約0.8から1mm:触角、槍の柄、伸ばした指、体から離して構えた剣など
- 棚に飾るディスプレイ用の作品より、手で扱ってケースに詰めるゲーム用の駒のほうが、さらに太さが必要
スライサーに計測ツールがあればそれで測るか、Blenderの3D-Print Toolboxアドオンを使います。その厚みチェックは、設定した値より薄い面をすべてマークします。次に、スライサーのレイヤープレビューで、細い部分を1層ずつ確認します。途中の層で消えたり、浮いた点から始まったりしているなら、1つにつながってはプリントされません。
直し方を、手間の少ない順に挙げます。モデルを大きくプリントする。スカルプトツールでその部分を太くする。切り取って真鍮線やワイヤーに置き換える(槍の柄、杖、触角はこの方法と相性がよい)。あるいは切り離して別パーツにし、それに合った角度でプリントする。切断の方法は、アカデミーのレッスン「ピンやダボでつなぐ3Dモデルの分割方法」で紹介しています。
3. 閉じた1つのかたまりで、ディテールが本物であること
スライサーが内側と外側を区別するには、閉じた表面が必要です。ほとんどのレジン用スライサーは、ファイルの穴や裏返った面をチェックして修復できます。修復したら、変更された箇所を見ておきましょう。穴は平らな面でふさがれるので、顔や手では平らな部分が目立ちます。
次に、ばらばらの破片を探します。モデルの近くにある小さな独立したシェルは、ゴミとしてプリントされるか、アイランドとして失敗します。削除するか、モデルの一部ならモデルとつなげます。
モデルをぐるりと一周回して見ます。1枚の画像から生成したモデルには、画像に一度も写っていない背面と底面があるので、羽の裏、足の周り、ベースの下を見ましょう。
最後に、ディテールが形状に入っているかを確認します。カラーテクスチャは、バックル、目、うろこのように形状にないディテールまで描いて見せることがありますが、レジンのプリントにあるのは形状だけです。無地のグレーの素材でモデルを見ましょう。そこで見えないディテールはプリントされません。浅いディテールにも限界があり、Formlabsによると、0.1mm未満の浮き彫りはプリントに現れないことがあります。
4. 中空にするのは十分に大きいものだけ
28から32mmのフィギュアは中実でプリントします。使うレジンは少なく、中実のほうが丈夫で、レジンが閉じ込められる空洞もありません。中空にするのは、胸像、大きなモンスター、中身の詰まった厚い部分があるディスプレイ用の作品です。
- 壁。Lycheeは、ミニチュアや小さな装飾品には1.5から2mmを推奨しており、初期値は2.5mmです(Lychee)。壁が薄いほどレジンは節約できますが、壊れやすくなります。
- 穴。空洞ごとに少なくとも2つ。1つはレジンを出すため、もう1つは空気を入れるためです。プリントする向きでビルドプレートの近くに開けて、空洞の最初の層から開いているようにし、ベースの下や背中など、目立たない場所に置きます。JLC3DPの設計ガイドでは、液抜き穴を2.5mm以上としています(JLC3DP)。穴が大きいほど、粘度の高いレジンも早く抜けます。
- 閉じた空洞を残さない。どの空洞も穴につながっている必要があります。未硬化のレジンが中に閉じ込められると、あとでパーツが割れることがあります。
- 内側を洗う。洗浄のときに空洞の中も洗い流し、硬化させる前に乾かします。穴が目立つなら、あとで埋めましょう。
5. フィギュアを傾け、顔をビルドプレートと反対側に向ける
サポートはビルドプレートの方を向いた面に付くので、跡がどこに残るかは向きで決まります。顔、胸など、きれいに残したい部分はプレートと反対側に向け、背中、ベースの底面、マントの内側をプレート側に向けます。
どれだけ傾けるかはフィギュアによります。Titancraftの向きのガイドでは、ベース付きの人型フィギュアは20から45度、ベースなしなら5から15度、後ろに傾けています。傾けると、ベースの底面のような大きな平面が1層で硬化しなくなるので、剥離のたびにかかる力が小さくなります。例外は薄く平らな部分です。羽、旗、マントは、各層が細い線になる垂直に近い角度のほうが、全長にわたってサポートが必要になる浅い角度よりもきれいにプリントできます。
サポートを付ける前に角度を決めておきます。あとから変えると、サポートもアイランドのチェックもやり直しになります。
6. サポートは顔ではなく背中に
接点はどれも小さな跡を残し、それを切ってやすりがけすることになります。32mmでは頭の高さは数ミリしかないので、顔に跡が1つあるだけで台無しです。接点は背中、ベースの下、マントの内側、腕の後ろに置きます。
- 指、触角、武器の先にはいちばん細い接点を、胴体やベースの下には太いサポートを。
- 細い部分は、剥離で曲がらないよう、先端だけでなく全長にわたって支えます。
- 自動サポートは出発点です。スライスする前に、サポートを付けたモデルを回して、顔の近くと細い部分にあるすべての接点を確認しましょう。
7. アイランドと吸盤
アイランド(浮き島)とは、プリントの後半になるまでモデルのほかの部分とつながらない部分のことです(Lycheeのドキュメント)。ミニチュアなら、あごの最も低い点、垂れ下がった手、ぼろぼろのマントの切れ端の先端、刃の下の角、羽の先などです。それぞれに専用のサポートが必要で、ないとモデルにつながらず、フィルムに貼り付いて硬化したり、バットの中を漂ったりします。いちばん細いサポートの接点より小さなアイランドなら、サポートなしで済むこともよくあります。Lycheeのアイランド検出機能(ProとPremium)ならアイランドを自動でマークしてくれます。どのスライサーでも、レイヤープレビューをビルドプレートから上へスクロールし、空中に新しい点が現れるたびに止めて確認しましょう。
吸盤(サクションカップ)とは、スライサーの表示で、開口部がビルドプレートと反対側を向いている空洞のことです。中空にした胴体、兜や盾の内側、体を包むように回り込んだマント、ベースの中空の底面などです。プレートが持ち上がるたびに空洞が真空状態になり、層が剥がれたり、プリントがプレートから引きはがされたり、割れたりします。開口部をビルドプレートの方へ向けるか、プレートの近くに穴を開けて空洞の空気を抜きましょう(Formlabsによる吸盤の解説)。
Printaraなら準備を1か所で
PrintaraのAI 3Dモデル生成なら、画像からサポート付きSTLまでを、ブラウザ上の1か所で進められます。使う順に紹介します。
- 生成。写真か画像を1枚(JPG、PNG、WebP、10MBまで)、またはテキストのプロンプトから。画像からのモデルは、形状だけなら30クレジット、カラーテクスチャ付きなら50、75、100クレジットです。塗装するレジンのミニチュアなら、形状だけで十分です。
- 確認。3Dビューでモデルを回します。Matcapでは色のない形状が見えます。上の式のために足の裏から目までの高さと全体の高さを測るには、ライブラリでモデルを選んで「Open together」を押し、「Distance」を選んで(またはDキーを押して)2点をクリックします。距離はミリ単位で表示されます。Distanceはそこに表示されているサイズのモデルを測るので、細い部分は、書き出したSTLをスライサーで開いて測りましょう。
- サイズ。ExportタブでPrint Height(1から500mm)を入力するか、28mmのウォーゲーム用の1:56や、36mmのヒロイックスケールのフィギュア用の1:48のようなスケールプリセットを選びます。AI Auto-Scaleは、モデルに写っているものから、そのスケールに合う高さを提案します。Print Heightはモデル全体の高さなので、フィギュアのスケールに合わせるなら上の式を使います。ファイルは「Prepare STL」で作ります。
- Hollow(中空化)。液抜き穴を開けて、レジン用にモデルを中空にします。
- Supports(サポート)。選んだサイズと傾きでレジン用のサポートを追加します。中空にしたモデルがあればそれを使い、サポート付きのファイルは「Download Supported STL」で受け取れます。
費用と制限。Printaraのアカウントは無料で、生成にはプランかクレジットパックのクレジットを使います(最小のパックは300クレジットで€9.90、プラン加入時は€4.90)。有料のボタンはすべて、押す前にクレジットのコストを表示します。自分のモデルの書き出しにクレジットはかかりません。HollowとSupportsには有料プランが必要です。プランとパックは料金ページにあります。Studioには壁の厚みのチェック機能はなく、サポートも出発点にすぎません。レジン用スライサーで接点とアイランドを確認し、まず小さなテストをプリントしましょう。
アカデミーのレッスンでは、画像からサポート付きSTLまでの全工程を、インコを例に4分19秒で紹介しています。
同じ結果に至るほかの方法もあります。書き出し前にメッシュをチェックして修復するAI 3Dジェネレーターもありますし、Lychee SlicerやCHITUBOXのようなレジン用スライサーには、手動でのサポート配置を含め、独自の中空化、液抜き穴、サポートの機能があります。いずれにしても、層を作るのはスライサーなので、スライサーは必ず開くことになります。
ミニチュアを作って、1か所で準備しましょう
画像1枚から生成し、Print Heightをミリ単位で設定して、有料プランなら中空化とサポートまで行えます。
3Dモデルを生成する AI 3Dモデル生成の仕組みよくある質問
28mmや32mmのミニチュアは、どのくらいの高さにすればよいですか?
28mmや32mmより高くします。これらはフィギュアのスケールで、シリーズによっては足から目までで測るため、頭頂、振り上げた武器、羽、ベースの分が上乗せされます。目の高さとモデル全体の高さを測り、高さを「目標スケール x モデル全体の高さ / 目の高さ」に設定します。
レジンのミニチュアでは、パーツをどこまで細くできますか?
ホビー用のレジンプリンターでの目安は、全長にわたって体に付いているディテールなら約0.3mm、触角、槍の柄、指のように体から突き出す部分なら付け根で約0.8から1mmです。それより細くてもプリントはできますが、サポートを外したりフィギュアを扱ったりするときに折れやすくなります。厚みはすべてモデルと一緒に縮むので、拡大縮小したあとで確認しましょう。
レジンのミニチュアは中空にすべきですか?
28から32mmなら不要です。中実のフィギュアは使うレジンが少なく、丈夫です。中空にするのは胸像、大きなモンスター、厚い部分があるディスプレイ用の作品で、壁の厚みは約1.5から2mm、空洞ごとにビルドプレートの近くに少なくとも2つの穴を開け、閉じた空洞を中に残さないようにします。
ミニチュアのサポートはどこに付ければよいですか?
背中、ベースの底面、マントの内側、腕の後ろです。顔と胸がビルドプレートと反対側を向くようにフィギュアを傾け、細かい部分にはいちばん細い接点を使い、あご、垂れ下がった手、マントの先といったアイランドのすべてに、それぞれサポートを付けます。
生成したミニチュアを、ジェネレーターから直接プリントできますか?
確認してからにしてください。サイズをミリ単位で設定し、そのサイズで細い部分を確認して、メッシュが閉じた1つのかたまりになっていることを確かめ、大きければ中空にしてサポートを付けます。Printaraでは、有料プランならHollowタブとSupportsタブで最後の2つを行い、サポート付きのSTLが手に入ります。それでも、プリントする前にはレジン用スライサーで開いてください。
モデルの作成からプリントの準備まで行えるAI 3Dツールは?
書き出し前にメッシュをチェックして修復するAI 3Dジェネレーターもあります。Printaraは、同じStudioの中でモデルを生成し、ミリ単位でサイズを決め、液抜き穴を開けて中空にし、レジン用のサポートを追加します(HollowとSupportsは有料プラン)。Lychee SlicerやCHITUBOXのようなレジン用スライサーなら、どんなSTLでも中空化とサポート付けができます。どのツールを使っても、最後の確認はスライサーで行います。
このガイドの一般的な手法は、2026年10月11日に次の資料で確認しました。フィギュアのスケールはWikipediaのMiniature model (gaming)、FormlabsのForm 4の設計仕様と吸盤対策のガイド、Titancraftの向きのガイド、Lycheeのアイランドのドキュメントと中空化のガイド、JLC3DPの設計ガイドラインです。Printaraに関する情報は、同じ日にAI 3Dモデル生成のページ、料金ページ、アカデミーのレッスンで確認しました。お使いのレジンやプリンターのメーカーが別の指示をしている場合は、そちらに従ってください。
Printaraについて。Printaraは、3Dモデル、ジオラマ、レーザーカット用デザイン、型、プリントできる製品を制作するための、AIを活用したものづくりプラットフォームです。ご質問や訂正のご連絡はhello@printara.coまで。